「ナイロール」が拡販
瀧定名古屋 光老化軽減や防透け
繊研新聞 2023年(令和5年)10月26日 ㈭
瀧定名古屋が開発、販売する太陽光の近赤外線を吸収するレアメタルを
練り込んだ糸「ナイロール」が販路を広げている。
光吸収発熱や光老化軽減、防透け、遮熱などの機能性が支持され、日常使いの
アパレル、スポーツ、インナーウェアなど様々なアイテムに採用されている。
ナイロールは住友金属鉱山との協業で、瀧定名古屋がペレットから仕入れて
開発している多機能素材。原材料が非常に少量で効果を発揮するため、
白色を含めた明度の高いカラーリングが可能だ。
ナイロールの機能のうち、光老化軽減に焦点を当てた「トゥルーボーテ」は
近赤外線と紫外線を同時にカットする機能素材として訴求する。
近赤外線を吸収するレアメタルを練り込んだ糸と、紫外線を反射する
酸化チタンを練り込んだ糸を組み合わせた。
近赤外線によるしわやたるみなど光老化を対策する。
9月に紳士服専門店のAOKIでカットソー製品の販売を開始した。
白やボーダーなどの七分袖、九分袖を揃える。
埼玉県和光市の小学校にも熱疲労対策として採用された。
トゥルーボーテを一部使用した体操服を24年4月入学から着用開始する。
ナイロールの防透けの効果を活用し、インナーメーカーのユタックスと
協業で開発した盗撮対策のインナーもある。
下着の上に着用することで盗撮を防ぎ、人権を守る。
特殊な赤外線モードカメラによるスポーツアスリートの盗撮が問題に
なっていることを受け、近赤外線を遮断するナイロールを使用した
ペチコートやキャミソールを開発した。